スキー場によくある「スキー学校」ですが、主な業務はスキー場を利用するスキーヤーやスノーボーダーのためのレッスンをしてくれます。しかし、他にももう一つ大きな業務をしています。それは「バッジテスト」です。今回はスノーボードバッジテストについて解説します。
スノーボードバッジテストとは
スノーボードバッジテストとはスノーボードの滑走レベルに応じた認定テストのことを指します。漢字検定や英語検定のように、級別に分かれており、3級、2級、1級というように数が少なくなるほどレベルが高くなります。
ちなみに漢字検定を主宰するのは日本漢字能力検定協会だけですが、スノーボードバッジテストを行っている団体は
全日本スキー連盟(SAJ)
日本スノーボード協会(JSBA)
の2つの団体があります。
どちらもバッジテストを設けているので、近くのスキー場に入っているスキー学校がSAJなのかJSBAなのか調べるとよいと思います。ちなみに、難易度はそこまで変わりません。
どちらかというとスキー場ごとでバッジテストの難易度が微妙に違う気がします。あと都道府県によって、勢力(?)の強さが違います。北海道はSAJのスキー学校が多い気がします。本州はJSBAのほうが多い気がします。あくまで印象ですが。
大雑把に2つの違いを表すと・・
SAJ→スノーボードはスキーから分かれたよね?だからスキー連盟の中に入れましょう。(スキー連盟に所属する形)
JSBA→スノーボードは単独のスポーツだよね(スノーボードだけの団体)
今回の説明は全日本スキー連盟(SAJ)のバッジテストについての記事になります。
SAJ公認スノーボードバッジテスト
SAJ公認スノーボード検定は5級から1級まであります。
級 検定種目 斜面
5級 ストレート~ストップ ごく緩い斜面
4級 連続ターン ごく緩い斜面
3級 ミドルターン 緩斜面
ショートターン 緩斜面
2級 ミドルターン 緩中斜面
ショートターン 緩中斜面
フリーラン 緩中斜面
になります。
ちなみにターンの大きさで一番大きなターンがロングターン、中くらいの大きさでミドルターン、小さなターンがショートターンと呼ばれます。フリーランとは大小さまざまなターンとグラウンドトリックを好きに織り交ぜて自由に滑ることです。
5級から2級までは講習内検定と言い、レッスンを行っている最中に、指導員の先生が滑りを抜き打ちでチェックして評価されます。
なので、今現在は改まった実技検定はありません。
1級
1級を受けるには受験資格が必要になります。
・2級をもっていること
・事前に2時間以上の事前講習を受けていること
・小学生以上であること
です。1級からは実技検定があったり、受験資格が必要になったりと、急に難易度が上がります。
検定種目は
ミドルターン
ショートターン
フリーラン
になります。
斜面は今までの検定バーンよりも急な斜面が使われます。
インストラクターを目指すならバッジテストから始めよう
バッジテストをとると履歴書に資格として書けます。
柔道初段
普通運転免許
SAJ公認スノーボードバッジテスト
みたいな(笑)
それからバッジテストを取ろうと思っている方は向上心がある方だと思います。
スノーボードは個人スポーツです。つまりほとんど自己満の世界だと思います。要は自分さえ楽しければ良いのです。それからスノーボードを文化だと捉える方もいます。スノーボードは遊びであり、文化であり、コミュニティだと(ほとんど意味がわかりません)なので、スポーツのように
練習したり
努力したり
頑張ったりする人は割と少数であり、本気で向き合っている人なのだと思います。中にはスノーボードで生活したい。スノーボードで仕事をしたい。という方もいると思います。
そんな方にとって一番身近な仕事はインストラクターです。
しかしインストラクターは資格がないとなかなか働いたり雇ってもらえるのが厳しいです。そして、インストラクターになるにはバッジテスト1級を持っていなければ、受験することができません。なのでインストラクターを目指している方はまずバッジテストから始めると良いと思います。
次のステップとして、スノーボード準指導員がおすすめ
バッジテストを1級まで取得したら、いよいよインストラクターへの道が開けます。具体的には次の年にインストラクターの受験資格を得ることになります。なので、もし受験を考えているのであれば、1級を取得したスキー学校へ行き、受験の意思を伝えてください。SAJなら準指導員と言い、指導員の一歩前の資格になります。
私が準指導員の資格を取得したときは、試験自体は2月下旬でしたが、実技試験や面接、筆記試験まであり、そのために実技講習を10回以上も受けました。なので、12月くらいから受験へ向けて準備をしていたと思います。
また、受験会場は車で片道8時間ほどの場所にあり、宿泊も必要でした。そのようなこともあり、受験全体にかかる費用もだいたい20万円くらいかかりました。
さいごに
自分の技能を客観的に知ることや、滑る技術に対して向き合うことで、よりスノーボードに対する知識や理解が格段に深まると思います。「自分の滑りを理解」するためにもバッジテストで力試しをしてみることをおすすめします。
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