スノーボードのインストラクターとして働くためには、各団体が発行しているインストラクターの資格を取る必要があります。私は数年前に「SAJ公認スノーボード準指導員」の資格を取得しました。今回は具体的にどのような流れで資格を取得しイントラデビューしたかをご説明します。
スノーボード準指導員を目指した理由
準指導員(通称:準指:と言います)を目指したきっかけは、受験の前の年にバッジテストの1級を取得したことが大きな理由です。せっかく技術を磨いてきたのだから、これらを生かすことをしてみたい、それから準指を受ける人はとても滑りが上手な人が多いと聞き、自分の今の実力がどこまでなのかを試したい。といった理由からでした。
バッジテストを受けても、準指まで行く人は私の通っていたスキー場では珍しいらしく、周囲からも驚かれたことを覚えています。それから、受験をしたのが20代半ばの時だったのですが、だいたい受験する人は30~50代の方が多いそうでした。
受験までにしたこと
まず初めに、スキー学校が開催している説明会に行きました。だいたい10月頃だったと思いますが、内容は書類の書き方や受験日、それまでに行われる養成講習や費用についてでした。スノーボードの指導員の指導員のことを「技術員」といのですが、説明会では技術員の先生に説明して頂きました。
説明会の中で特に気になっていたことが費用についてでしたが、
全体で受ける準指導員の養成講習が15000円
検定の受験料が35000円、合格したら諸経費で18000円、
地元のスキー場の養成講習が10回で50000円、宿泊やリフト代、交通費が100000円ほど。
トータル20万円くらいかかると言われました。(受験者が大幅に減ってしまうのは金銭的なことも理由の1つです。
検定内容と当日の流れ
検定は2日間で行われ、1日目に理論検定といい、筆記テストや簡単な面接を行います。2日目はいよいよ実技テストがあり、私が受験した年はショート、ミドル、ロング、フリーとスネークトラバス、リボルブ1という種目でした。検定種目は数年ごとに変更しているようです。
筆記テスト
試験自体はテキストに書かれている内容が中心でした。空欄補充の問題、選択問題で8割ほど出題され、残りは記述の問題だったと思います。
面接
就職試験以来の面接は正直一番緊張しました笑 面接官の先生が2人いて、簡単な自己紹介をした後に、いくつか質問をされました。私の場合は「なぜ準指導員になろうと思ったのか?」みたいなことを聞かれたと思います。面接の時間も10分程度だったと思います。
実技テスト
実技テストの検定種目は
- ショートターン
- ミドルターン
- ロングターン
- スネークトラバース
- リボルブ1
- フリーラン
の6種目でした。検定の前はデモンストレーターの方がデモ滑走をしてくれました。
合格発表
全ての種目が終わり、3日目にいよいよ合格発表があります。ちなみに、スノーボードだけでなくスキーの準指導員検定も同じ場所で実施されるため、かなりの人数になります。スノーボード受験者は40人ほどでしたが、スキーは200人以上はいました。SAJが全日本スキー連盟というくらいなので、スノーボードはなんだか肩身が狭かったです笑
合格発表で受験番号を読み上げられた後に、合格証を受け取りに行きます。
諸手続き
合格をするとそのあとすぐに別室に呼ばれ、資格申請の手続きをします。また、この時に申請費用も支払うので現金の用意を忘れないようにしてください。私は忘れてダッシュでコンビニのATMに駆け込みました。
養成講習
地区ごとの養成講習でひたすら練習
普段のスキー場で養成講習というものを受けます。各スキー場で、回数にばらつきがあるようですが、私の通っていたスキー場は技術員の先生方がとても面倒を見てくれ、10回以上も講習を入れて頂きました。
講習内容は1日滑走練習でした。検定の種目を同じような斜度のバーンへ行き、ひたすら滑ってはアドバイスをもらっていました。
全体での養成講習
検定の2週間ほど前になると全体での養成講習があります。この養成講習は主に、
- 当日のバーンで実際に滑走する。
- 筆記試験の出題範囲の説明
- 自分の滑りが合格基準に満たしているかどうか
などになります。特に筆記試験の出題範囲ほとんど答えが出るようなものなので絶対に聞き漏らすことがないようにしてください。
合格したあとは
合格したあとは、所属の地区でいよいよインストラクターデビューです。地区によっては人手が足りないところもあるので、即戦力として扱われます。私の場合も3月のバッジテストの検定員として駆り出されました。実際に受講者に教えたのは次のシーズンからだったのですが、初めてレッスンを持った時の緊張と終わった後の充実感は今でもよく覚えています。
さいごに
スノーボード準指導員はインストラクターになるための大きな一歩となる資格です。受験にかかる費用や練習時間など、時間やお金の問題がありますが、それらを支払っても十分に取得する価値はあると思います。
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