「パウダースノー」
「JAPOW」
という言葉を聞いたことはありますか?
スノーボードのスタイルの1つに「バックカントリー」というものがあります。しかし、バックカントリーをするには準備や知識とある程度の滑走能力が必要になり、初心者がいきなり自然の山に登ることはおすすめできません。ただし「手軽にパウダースノーを楽しみたい」人のために、一部のスキー場では、あえて圧雪しないコースを用意しているところもあります。
特に、「ニセコ」「白馬」のエリアにあるスキー場は雪質の良さから毎年外国人が大勢滑りに訪れるほどです。今回はこれらのエリアの雪質と他地域の比較をしたいと思います。
雪質とは
一見すると、「どこの地域、スキー場も同じ雪質でしょ」と思うかもしれませんが、実は気温や標高、時期によって違いがあります。
例えば「沖縄」と「北海道」はどちらが雪が降ると思いますか?
もちろん北海道です。理由は明らかに「寒い」からです。沖縄は冬でも「温かい」ので雪が降ったとしてもすぐに溶けてしまいます。
雪質とは「雪に含まれる水分量」の違いです。
水分の量が多いと「ベタベタ」し、
水分の量が少ないと「サラサラ」します。
なので
「パウダースノー」と呼ばれるのは水分の量が少ない「サラサラ」した雪を指します。
気温との関係
先ほどの沖縄と北海道は地域の違いです。日本列島を北へ進んでいくと少しずつ気温は低くなると思います。(平野に限定します)気温が低くなると雪に含まれる水分も少なくなります。
標高の違い
気温が低くなればなるほど雪質は軽くなりますが、同じ地域でも標高の高いスキー場の方がより雪質が良いです。北海道ではニセコというスキー場が有名ですが、北部にある名寄ピヤシリスキー場も雪質は抜群に優れています。
また北海道は気温が本州と比べて低いことから、北海道の2000m級の山の気温は本州で言うところの3000m級の山と同じようになります。
北海道のちょうど真ん中には大雪山系と言われる「黒岳スキー場」ロープウェイでスキー場まで行くので、日本で一番最初に天然雪が滑れるスキー場として人気です。
地域
北海道にあるスキー場で海沿いにあるスキー場と山沿いにあるスキー場があります。個人的な経験になってしまいますが、山沿いにあるスキー場の方が気温も低く、雪質が良い印象があります。しかし小樽にあるONZEというスキー場は町からも近くアクセスが良いのが魅力です。
また雪質を求めるなら、スキー場の大きさとは関係なく穴場的なスキー場がたくさんあります。
時期
2018ー2019シーズンで一番早くオープンしたスキー場は静岡県にある「スノータウンイエティ」でした。(日本最早を公言しています)なので、天然雪に比べると、質は良くありません。
スノーボードのハイシーズンは1月~2月後半が一番おすすめです。
それは、気温が低い日が続き、かつ定期的に雪が降るからです。
いくら、「雪質が良い」といっても、1週間~2週間も次の降雪がないと、雪質は悪くなってしまいます。
世界的なブランド「ニセコ」と「白馬」
日本は、世界的に見ても大変恵まれたスノーボード環境にあると言われています。
国別のスキー場数を取りまとめた世界地図によると
1位 アメリカ(428ヶ所)
2位 日本(305ヶ所)
3位オーストラリア(275ヶ所)
だそうです。
そんな日本国内のスキー場で存在感を出している2つ地域があります。
それは北海道の「ニセコ」と長野県の「白馬」です。
2つの地域は
雪質の良さ
で海外からも圧倒的に評価を受けています。
そのため、
日本を表す「JAPAN」と雪質を表す「POWDER」を掛け合わせた
「JAPOW」とい造語もできるほどです。
ニセコでしか味わうことのできない絶妙なシルキーパウダー
ニセコの雪質は日本の中でトップクラスだと思います。
理由は、
- 「サラサラ」しすぎないちょうどよいパウダー
- 恵まれた環境の中での降雪量
ニセコの雪質は「シルキーパウダー」と呼ばれています。どのような雪質なのかというと、「適度に湿ったパウダー」です。
「いやいや、水分が少ない方が雪質が良いのでは?」と先ほどまでの内容と矛盾した答えになってしまいますが、
ニセコの絶妙な湿り気のおかげで、ふわふわしすぎず、ほんの少しの接地感を楽しむことができるということです。
また、降雪量も多く、毎日新雪のパウダーにありつくことができます。
世界的ブランド「Hakuba」
長野県の白馬は、日本アルプスの山岳部にあります。
そして長野オリンピックの会場だったことでも有名です。
3000m級の雄大な山々の中に位置する白馬エリアは個性的なスキー場が9つ連携して
「HAKUBA VALLY」を作り出しています。
白馬にあるスキー場の規模や景色は、ダントツです。
さいごに
スキー場の数だけ雪質も違うと思います。雪質の良さについても、それぞれ好みがあるので、雪質の違いを比べながら滑ることもスノーボードの楽しみの一つなのではないでしょうか。
ご覧いただきありがとうございました。
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